「たった3回のセッションで変わる─
トップが変われば、組織が動く」
SMK株式会社 代表取締役社長 池田靖光 様
エグゼクティブコーチング実施レポート
同社は、グローバルに展開する総合電子部品メーカーとして、車載・情報通信・家電・産業機器など幅広い分野の電子機器に不可欠なキーデバイスを提供しています。
「トップの器」以上に組織は成長しない。
経営トップである池田社長ご自身のそうした想いのもと、2025年6月から8月にかけて、当社代表の森淳によるエグゼクティブコーチング(全3回)を実施しました。
本記事では、コーチング実施の背景から、実際の変化、今後の展望までを、池田社長へのインタビュー形式でお届けします。
■企業名:SMK株式会社(東証プライム上場)
■主たる事業内容:コネクタ・スイッチなどの機構部品、リモコン・無線通信モジュールなどの入力デバイスの開発・製造・販売、ならびに受託開発・製造サービス 等
■従業員数:約4,000名(連結)
■拠点:日本国内、アジア(台湾、香港、中国、シンガポール、タイ、マレーシア、フィリピン、韓国)、欧州(アイルランド、イギリス、フランス、ドイツ、ベルギー)、北米(アメリカ、メキシコ)
■対談者(肩書は対談当時のものです)
SMK株式会社
代表取締役社長:池田 靖光 様(写真左)
当社(株式会社マネジメントバイフィロソフィア)
代表取締役社長:森 淳(写真右)

■当社プログラム名
フィロソフィアマネジメントコンサルティング
(PMC:Philosophia Management Consulting)
▼サービス詳細▼
https://mbp-mj.jp/consulting-services/
■同社におけるテーマ名
プロジェクト『山頂(さんちょう)』
社長向け1on1セッション
(2025年6月~8月実施)
■当社に発注した経緯、あるいは事前に置かれていた状況や課題は何でしたか?:
当社は今年4月に創立100周年を迎えました。現在は「次の100年の飛躍」に向けて、「構造改革プログラム」と「組織風土改革」の両方を進めています。その中には当然ながら、痛みを伴うものもあります。わたし自身、つらさや苦しさを感じる時期もありました。役職員にもそうした思いをさせてしまいました。
予測困難なVUCAの時代においては、経営トップ自身の内省と内観、そして継続的な自己変容を実践することが、組織全体の変革に向けた第一歩となります。
「トップの器以上に組織は成長しない」
これは、今回のコーチングと出会う以前から思っていたことでした。しかし、自分一人や社内だけでは、そうした自己成長を描き切るのは難しい。そのような問題意識を抱えていたタイミングで、マネジメントバイフィロソフィア代表の森さんとご縁があり、全3回のコーチングセッションを受けることを決断しました。
■実際の全3回のコーチングセッションはどんな内容でしたか?:
コーチングというと、漠然と目標設定や目標達成のサポートを受けるものと思っていました。ですが、実際にわたしが受けたコーチングはそれより遥かに深く、そして重さを伴うものでした。特に1回目のコーチングは終了後にどっと疲れが出て、しばらく立ち上がれない感覚になったのを覚えています。
1回目は“内省”がテーマ。内省とは、過去の経験や現実を、客観的に事実ベースで振り返ることです。過去の経験の中には、良かったこともあれば、思い出したくないこともある。でもそこに対して、感情でフタをしない。自分はなぜこの会社で、なぜ今この時期に、経営の舵を取っているのか。そこを徹底的に問い直す時間でした。
2回目は“内観”がテーマ。自分がこれまでの人生で何を大切にしてきたのか、幼少期はどんな子供だったのか、何を避けてきたのか、そして今、社員たちに何を伝えるべきなのか。
わたしが大事にしている価値観とは何か、わたしは何者としてどこへ向かうのか。そうした抽象度が高く、深淵なテーマと真摯に向き合う時間となりました。
3回目は“実践”です。ここまで、内省と内観を経て言語化された自身のアイデンティティをもとに、これから具体的にどんな言葉で発信し、どんな行動で社内の空気を変えていくのか。わたし自身の「ミッションステートメント」や「自社の全員で実現したい未来像」をあらためて深く言語化していきました。

SMK株式会社 代表取締役社長:池田 靖光 様
■全3回のコーチングセッションを受けて、実際にご自身にどんな変化や成果がありましたか?:
まず、「言葉」が持つ力、というものを強く再認識しました。
自分の内側から出てきた言葉が、社員に最も深く届く言葉になる。それに気づいた瞬間、これまで「何かうまく伝わらない…」と思っていた原因は、実は自分自身の言語化の甘さであったのだと思うに至りました。
自身の内側にあった根幹の価値観、
それは「調和」「安心」「平和」の3つでした。
実はそれが幼い頃から自分がずっと大切にしてきたものであったということ、そして、そこにこそ自分自身の言行一致や知行合一の核となるものがあったという真実。
この「自分軸」が見えたことで、経営トップとしての自身の立ち位置がより一層明確になったと実感しています。
そして、一番大きな気づきは「正しい答えは世の中にはない」ということです。
何が正しいか、正しくないかなど、その時点では分かりません。
ですがやってみて、あるいはやり続けた先に「やはりこれが正しかったのだ」と思うことはあるのではないでしょうか。

当社代表取締役 森淳
■今回のコーチングセッションを、具体的に自社の組織運営や人材育成にどのように活かしていきたいですか?:
何よりもまず、わたし自身が「プロアクティブ(自律型人材)」の先導者であることを体現していきます。
これから自社の管理職研修や新たなプロジェクト、既存の制度等の見直しも始まりますが、その土台にあるのは、「新しいSMKをつくるために、わたしを筆頭に役職員一人ひとりが、自分の意志で未来を創る」という文化です。
人は、「理解」しないと動けません。
そして、「腹落ち」しないと動きません。
そのためには、まずわたし自身が先導者である必要があります。
わたしが向かう先は、まさに「新しいSMKをつくる」という未来です。
パッシブからプロアクティブへ、我が社の全員が。
その歩みの先には必ず、明るい未来とわが社で働く役職員一人一人の幸せが待っていると信じている。それが、わたしにとってのプロジェクト『山頂(さんちょう)』です。
そのために、わたしのミッションや言葉を、これからどんどん社内で開示していきます。
まずはわたしから変わることで、少しずつ「新しいSMK」が広がっていく。そんな流れをつくっていきたいですね。
■マネジメントバイフィロソフィアのサービスを、どんなお悩みや課題をお持ちの企業や経営者にお勧めしたいですか?:
「今こそ変わらなければ」と感じているものの、具体的に何をどうすればいいのか分からない。そんな経営者の方にお勧めできますね。
単なる戦略や手法ではなく、現実を直視し、自分の内側と深く向き合うことで、自分自身の言葉で自在に未来を描けるようになる。それがあるからこそ、組織の文化や社員の行動も変わっていくのだと思います。
自分が変わらなければ、組織が変わらない。
森さんが一貫して提唱している思想やアプローチもまさにそこですし、その思想に共感や共鳴される経営者の方には、間違いなくお勧めできます。
■当社代表森淳より、インタビューを終えて:
池田社長も仰っていたとおり、そしてわたし自身もこれまで長く人材育成や組織開発に従事するうえで強く実感してきたのが、
「トップの器以上に組織は成長しない」
という真理です。
わたし自身、これまで多くの場面で「組織変革がそこで頓挫してしまう」という現実を見てきました。
トップは孤独であり、だからこそ不安なのです。誰にも相談できる人がいないから。がしかし、そこでトップが過度に不安に駆られて「管理や統制」に偏ると、組織運営には「猜疑心」が立ち込めます。
そうするとイエスマンばかりが自身を取り巻くようになります。
社員の声なき声や本音はトップには入ってこなくなり、組織自体の学習能力や生産性、創造性の発揮を阻害してしまいます。わたしはこれまでに、何度もそうした現実に触れてきました。
組織変革は、一朝一夕に実現し得るものではありません。
それこそ何年もかけて、少しずつ少しずつ空氣や雰囲氣を変え、新たな組織文化をOSとして組織にインストールしていく。とても息の長い取り組みです。
そのためには「変容を待てる胆力」と、そして何より「トップの本氣」が不可欠です。
その点、池田社長は内省や内観を深めるコーチングにおいて、あるいはどんなシチュエーションであってもまずは「利他」、どこまで突き詰めても「利他」の人でした。
そもそも、経営トップ自らが、自身でその必要性を感じてコーチングセッションを申し込むこと自体が極めてレアケースです。
しかも池田社長がコーチングセッションを受ける目的は、自分のためではなく「人のために、お客様のために、会社のために、社会のために、社員のために」です。
まさに「力愛不二」の人、本当の勇氣と本当の優しさがそこにあると感じました。
「このようなトップの決意と覚悟が、組織を大きく変えていくのだ」とわたしは思うのですが、あなたはどう思いますか?
【当社より】こんな悩みや課題をお持ちの企業や経営者の方におすすめです:
・会社の理念が社員に浸透せず、指示待ちや依存型の社員が多い。
・もっと自発的に動いてほしい。
・現状を分析し、これからの当社にふさわしいスタイルを構築したい。
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※本記事の著作権は株式会社マネジメントバイフィロソフィアにあります
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