自律型人材育成|株式会社マネジメントバイフィロソフィア

役員サクセッションプランの重要性と効能、コンサルに策定と実施を外注する際の留意点

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【MBP】世界のMJ通信

【自律型で、生きていく】

<2025.4.16号 Vol.007>

「役員サクセッション」とは何か?

その重要性と効能について

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■<1>MJの近況

■<2>「役員サクセッション」とは何か?

その重要性と効能について

■<3>編集後記&お知らせ

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■<1>MJの近況

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必要なタスク以外

全精力を書籍執筆に投入中。

文字通り「寝食」忘れて、

いや「寝食酒」忘れて笑

全集中の呼吸で取り組んでいます。

今回は、その副産物として生まれた

以下のテーマをお届けします。

 

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■<2>「役員サクセッション」とは何か?

その重要性について

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未来の経営を託す準備、

できていますか?

中堅企業にこそ必要な

「役員サクセッション」とは?

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マネジメント人材の育成や組織開発の

現場に長く携わってきた立場から、

今回は「役員サクセッション」について

解説します。

 

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役員サクセッションとは何か?

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簡単に言うと「将来の経営幹部を

あらかじめ見極め、育てていく仕組み」

のことです。

 

まず、言葉の意味から確認してみましょう。
「サクセッション(Succession)」とは

“継承”を意味します。

つまり「役員サクセッション」とは、

企業における経営陣、特に役員クラスの

ポジションを、次に誰が担っていくのかを

あらかじめ計画・準備しておく

「後継者の育成・選抜」の仕組みです。

 

現在の社長や取締役、執行役員が

退任・異動・体調不良などで

職を離れるときに慌てるのではなく、

企業の未来を見据えて

「どんな未来に向けて、どんなリーダーが

必要なのか?」を考え、

「誰に、どのようにバトンを渡すか」を

計画的に考えて準備する。

それが「役員サクセッション」です。

 

これは単なる「後任人事」ではありません。

「これまでの功績があるから」

「部門長として優秀だから」

という理由だけで次の経営を任せるのは

実はとても危ういのです。

それだけだと根拠が薄い、とも言えます。

 

役員サクセッションとは、

「未来の環境に適応できる

新しいリーダーシップ」を創造する営み。

いわば、「経営を継承する仕組み」であると

同時に、「企業の未来をデザインする戦略」

でもあります。

 

ではなぜ今、中堅企業にその

役員サクセッションが求められるのか?

 

わたしは、特に中堅規模の企業

(従業員300名~1000名規模)こそ、

今こそ「ただちに」役員サクセッションを

導入すべきだと感じています。

 

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なぜ今、役員サクセッションが必要なのか?

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その理由は、VUCAという言葉に

象徴されるように、未来が読めない

時代に突入しているからです。

 

・経営環境の変化が早く、昨日までの成功体験が通用しない

・カリスマ的な創業者の引退が近づいている

・ベテランが辞め、ミドルが育っていない

・理念や価値観の継承がうまくいかず、組織がバラバラになる

・人が採れない、人が育たない、人が辞めていく

こうした声を、わたしは毎日のように

多くの経営者や経営陣、事務局から聞いています。

 

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あなたは上記の問いに対して

明確な解を持っていますか?

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中堅企業は、意思決定のスピードや

柔軟性において大企業よりも

優れている反面、

 

人材が「属人的」になりやすく、

リーダー不在=即経営危機に

つながるという側面があります。

 

また、知名度の面において大企業や

超大企業よりも採用の難しさもあります。

 

VUCA時代の企業のマネジメントに

明確な「解」はどこにも用意されていません。

あるのは、自ら「問い」をたて、

自ら立てた問いを「唯一無二の正解」に

していく信念と覚悟、そしてそれに連なる

行動の継続です。

 

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これを「経験学習サイクルの継続実践」と言います。

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だからこそ、次を担うリーダーを

「偶然」ではなく「必然」でつくるための

仕組み=サクセッション・プランニングが

不可欠なのです。

 

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半年から一年は必要です。その理由とは?

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では、「やってみよう」と思ったとき、

どれくらいの期間を見積もれば

よいのでしょうか?

 

わたしは最低でも半年、

理想は1年ほどの準備期間が必要と

お伝えしています。

 

理由はシンプルです。

役員サクセッションとは

「人の内面」を扱う取り組みだからです。

 

・ほかならぬ候補者本人が「自分はどんなリーダーでありたいか」を言語化する

・企業の未来像と必要なリーダー像をすり合わせる

・育成と評価を同時に行い、納得感を得る

・現経営陣のバイアスや組織文化と真摯に向き合う

 

こうした深いプロセスを経なければ、

それは単なる「肩書きの継承」に

終わってしまいます。

 

そしてそのようなサクセッションは、

残念ながら「続かない」し、

企業の成長や発展にもつながりません。

 

役員サクセッションとは、

表面的な評価や推薦ではなく、

「問い」と「対話」と「観察」によって

人間性と資質の深層を掘り起こす、

一定期間を要する営みなのです。

 

本当に機能するサクセッションを実装するために、

では、どうすれば「見せかけ」ではなく

「本当に機能する」サクセッションが

実現できるのでしょうか。

 

わたしが実践のなかで大切にしているのは以下の3つです。

 

1. 卓越したファシリテーターによる「内省と内観」の支援

候補者自身が、自分の価値観や意思決定の傾向、ストレス下での

思考癖などに気づき、

「わたしはなぜ、リーダーを目指すのか?」

という問いと深く向き合う時間が不可欠です。

 

2. 多面的かつ構造的な人材アセスメントの実施

性格特性や思考傾向、行動スタイルなどを

科学的に把握することは、自己理解と

他者理解の土台になります。

 

3. 特に「アセスメントセンター方式」は不可欠

アセスメントセンターは実際の

マネジメント場面を模したシナリオ

(グループ討議や面談演習など)を通じて、

候補者の意思決定力・対人対応力・

自己認識力などを多面的に「行動」で測る手法です。

 

参加者はそこで、「行動」を通した

「本当のわたし(の一部)」と

真摯に向き合うことになります。

 

わたしはこの手法を、マネジメント力の

「本番シミュレーション」と位置づけています。

 

現場で常に生じる「正解のない問い」に、

どう向き合うか。あるいは自分は

「どんなリーダー」として

その「正解のない問い」に向き合うのか。

 

そのリアルな姿こそが、

将来のリーダーを見極めるうえで

最も信頼できる材料になるのです。

 

未来を託すリーダーは、「経験年数」や

「肩書き」だけでは見極められません。

 

だからこそ、「人を見る力」と

「人を育てる視点」を持つ

プロフェッショナルとともに、

企業の未来と経営の意志を

「意図して継承する」プロセスが必要なのです。

 

わたしはその一歩を踏み出す企業に

そっと寄り添いながら

伴走していきたいといつも願っています。

 

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■<3>編集後記&お知らせ

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しばらくこんな感じで

ある種の引きこもり生活が続きます笑

組織人事領域、HR領域のテーマを

お届けしていきますね。

 

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